山椒・唐辛子・胡麻・柚子などの「和の香辛料」を中心に業務用の製品をラインナップしております。
わたしたちは、それぞれの原料を生産している産地に加工場を構え、地域の生産者の皆さんと共に栽培から取組む 「顔の見えるものづくり」にこだわった製品づくりをおこなっています。
しかし、わたしたちの製品づくりは、これで完成ではありません。
買い手となる方々と「おもい」「価値」を共有し、点ではなく面でものづくりを取組むことにより、わたしたちの製品は完成し、その取組みが持続可能な農業の実現へと繋がります。
和歌山県産
岐阜県産
仏教の聖地 高野山の麓、日本一の生産量を誇る、和歌山県有田川町で一粒一粒、丁寧に栽培されたものを中心に使用しております。
この日本一の産地でのわたしたちの取組みは、生産者の方々が心を込めて栽培した山椒が、過剰生産で数十トンも焼却処分されていた、十数年前から始まりました。
当時、生産組合、JA、そしてわたしたち全笑が点ではなく面で、この焼却処分されている現状を何とか解消させようと山椒を取扱う食品メーカーへの営業や関東方面の市場の開拓を目指して展示会へ出店したりと、まさに三人四脚で山椒の販売をおこなっていました。そんな取組みが功を奏し、焼却処分されるような状況はなくなりましたが、単価は安く、生産者の方々は、作っても作っても儲からない。
そんな状況が続いていました。
こんな状況が続けば、当然、生産意欲は低下し、産地の崩壊に繋がりかねません。そこでわたしたちは、適正価格に引き上げるため、買えば買うほど買取り単価を引き上げる仕組みを導入し、
この十年、わたしたちの取扱数量の増加と共に山椒の買取価格も順調に向上し、今では「山のダイヤ」とまで呼ばれるようになりました。
現在では、大幅な需要の増加で、供給が追い付いていない状況が続いています。わたしたちは、この長年の産地との信頼関係により、このような状況下でも安定した物量の確保を実現しております。
喜界島産
喜びの島
とうがらし
奄美大島に近い東の沖20キロにあり、周囲43キロの隆起性サンゴ礁の島、喜界島。
サンゴ由来のミネラル豊富な土壌で太陽の恵みをたっぷり受けて、わたしたちの唐辛子(喜びの島とうがらし)はつくられています。
辛み成分であるカプサイシン量も多く、ミネラルが豊富で、唐辛子本来の甘みもあわせもつ、唯一無二の唐辛子です。
喜界島は農業が盛んな島で、さとうきびの生産が全体の9割以上を占めています。
しかし、さとうきびは、1反(約300坪)の栽培で100,000円ほどの売上で、そのうち、2/3は補助金で賄われているのが現状で、実質、30,000円/反ほどの価値にしかなりません。
喜界島の農業所得の向上を目指し、わたしたちと島の人たちとの唐辛子栽培の取組みはスタートしました。当初は、台風や塩害などの島特有のリスクにより、
なかなか思うように収穫量を確保することはできませんでした。
しかし、島の方々の根気強い協力のお陰で、年間を通じて温暖な気候を活用した独自の栽培方法の確立により、今では、安定した収穫量を確保できるようになりました。
また、1反あたりの売上も1,000,000円を超える生産者も多く、喜界島の農業所得の向上の一端を担える品目へと成長してくれました。
喜界島産
日本一の胡麻の産地である喜界島。胡麻の栽培は、本当に手間暇がかかる割に単価が低く、本土ではなかなか生産者が増えないのが現状です。 喜界島では、さとうきび栽培の端境期、春~夏にかけて栽培されるので、さとうきび栽培がメインの喜界島の生産者の方々にとっては、「良い小遣い稼ぎ」ということで胡麻の栽培が広がりました。
しかし、台風シーズンと被ることから、台風被害により収穫できなかったり、買取り業者の買取り単価が低い状態が続いていたこともあり、生産意欲の低下により、生産量は、年々、下がり続けていました。
わたしたちは、喜界島で胡麻の取組みを始めるにあたり、まず、生産者の方々がいくらぐらいの買取単価であれば、今後も作り続けたいと思えるかをヒアリングさせて頂き、その平均単価をもとに買取単価を設定させて頂きました。
また、胡麻の乾燥度合いや風味の決め手となる数値、色味、異物の混入率など、集荷するにあたっての基準が一切なかった喜界島で、その基準を設け、価格の向上と共に喜界島の胡麻の質の向上にも取組んでいます。
今では、喜界島の胡麻の買取り単価が全国的な基準となり、喜界島の胡麻の買取り単価の向上の取組みが全国的な胡麻の買取り単価の向上にも繋がっています。
これらの取組みを通じて、喜界島の生産者の方々との迅雷関係の構築により、わたしたちは、毎年、喜界島の生産量の1/3以上を買取りさせて頂いております。
ミャンマー産
胡麻の世界三大産地の一つ、ミャンマー。わたしたちが取組んでいるのは、雨の乏しいミャンマー中央乾燥地帯と呼ばれている地域になります。最大のまち、ヤンゴンから国内線で北に1時間、そこから車で2時間ほど走ったところに、20数年、この地域の貧しい村々をはじめ、世界36の国や地域で活動されている公益財団法人オイスカのエサジョ研修センターがあります。
この地域では、年一作しかできず、高価なトラクターも買えないので、畑は水牛で耕し、農薬や化学肥料なども使わない、昔ながらの自然農法で栽培されている人たちも多い地域です。
ミャンマーでは、栽培条件の良い場所では、年二、三作栽培され、中国から入ってくる安価な農薬や化学肥料を大量に使用されています。
その結果、「土」がどんどん死んでいっている地域も多く存在しています。
栽培方法は違いますが、これらの胡麻は、混ぜられ、ミャンマー産の胡麻として販売されています。
わたしたちは、この昔ながらの自然農法で栽培されているという「付加価値」を直接日本に届け、この付加価値分を生産者の方々に買取単価の上乗せという形で還元する仕組みをつくることにより、オイスカの方々が支援されている村の方々の少しでもお役に立ちたい。
その思いで、ミャンマーでのオイスカとの取組みがスタートしました。
わたしたちの集荷基準に合わせた栽培方法、集荷の際のチェック項目の共有、栽培期間中の定期的なオイスカの現地スタッフの指導。現地に1次選別加工の拠点を設け、20キロ/ロット単位で、いつ・どこで・誰が・どのように栽培されたかまでトレースできる、わたしたちが取組んでいる、「顔の見えるものづくり」をこのミャンマーでも実現させています。
この「付加価値」は、ミャンマーの相場の1.5倍という買取り価格で還元されています。
和歌山県産
和歌山県有田川町の中でも山椒の栽培が中心の地域で、小規模ながら農薬は使用せず栽培されている柚子を使用しています。
この柚子を機械ではなく、手むきすることにより、柚子本来の淡い黄色をした乾燥チップが出来上がります。
本当に手間暇の掛かる作業ですが、毎年、地元の方々にお世話になりながら、この製品は作られています。
自社農園で障がいをもった方々が栽培された野菜を提供するだけでなく、店舗スタッフとしてそういった方々も
、他のスタッフと一緒に働いています。毎日、自分たちがつくった新鮮な野菜でお客様の笑顔が店内に広がる。
働く楽しさ、学びを日々、得ることにより、仕事に対する意欲の向上に繋がり、それが、自身の工賃に繋がる。何のために、誰のために、今、目の前の仕事をしているのかを理解しながら取り組むことにより、
何よりも働く楽しさを実感してもらいたい。
それが一人一人の継続に繋がり、障がいの有無は関係ない、共生の職場環境づくりに繋がる。そう信じてわたしたちは、この飲食事業に取組んでいます。